このたび引退いたしました、4年の原と申します。
 最後の一年間は、主務を務めさせていただきました。

 感染症の流行というなかなか例のない状況にも関わらず、たくさんのご協力をいただきましたおかげで、これまで活動することができました。体制を整えてくださった運動会の皆様、度々の無理なお願いにも丁寧にご対応いただきました教養学部学生支援課の皆様、そのほか多くの方々に、この場をお借りして感謝申し上げます。

 さて、僕が務めた主務ですが、この役職を表すのに、「コート内のことは主将の責任、コート外のことは主務の責任」という表現がしばしば用いられます。いろいろな解釈があるでしょうが、下級生の間に先輩から学ばせていただく中で僕の考えた解釈は、 “環境を整えるのが主務の役目、その環境の中でチーム作りをするのが主将の役目” というものです。それに付随して、環境を整えるための努力を感じさせないこともまた、主務の役割の内だろうと考えていました。
 僕の解釈が正しいのかはわかりません。ただ、状況が変わろうともブレない柱を持つことができていたのは確かです。この考えのもと、よりよい環境を整えるべく、そして後輩によりよい環境を残すべく、一年間力を尽くしました。途中ちょっと変わったこともありましたが、最後まで “いま部のために自分ができること” をやり続けられたことに悔いはありません。
 このチームで主務として働かせていただけましたことを、とてもうれしく思います。絶えず支えてくれた同期や後輩のみんな、要所で助けてくれる副務、度々力を貸してもらった女子部の同期、そして陰ながら温かいお力添えをいただきました先輩方には、感謝してもしきれません。主務の仕事を通して少しでも恩返しができていたらと願うばかりです、本当にありがとうございました。

 8月に活動が再開となって以来、今のところ順調に活動が拡大されています。とはいっても相手は自然です、いつまた状況が思わぬ方向に転んでもおかしくありません。
 後輩たちが、いかなる局面においても “部のためにできること” を考え、それに全力を注いでくれますこと、心から楽しみにしております。試合で結果を残すことにとどまらず、彼らには、必死になり続けることでしか辿り着けない光景も目にしてほしいですね。

 後輩たちの今後の活躍と、東大バレー部ならびに赤門倶楽部がコロナを経て大きく成長いたしますことを祈念して、引退のご挨拶とさせていただきます。

#18 原 直樹